Moderate daily life

村上信五くんを宇宙一のアイドルだと考えるとある社会人ジャニオタのふわーっとした日常。

茶の間の回顧録~推しの卒業~

推しが卒業を発表した。
驚きはしたけれど、辛い、悲しい、寂しい、といった感情は湧いてこなかった。「お疲れさま」「やりきったんだね」という労いの気持ちでいっぱいだった。

 

ここから先は、ライブにも握手会にも行ったことがない、CDを買ってた訳でもない(レンタル店で借りてはいる)。ただTVで見て「今日も可愛いなぁ、頑張ってるなぁ」と思ったり、総選挙で1票投じたりする程度の、本来何も言う資格はない茶の間ファンの回想録である。この時点でふざけるな!と思った人は、精神衛生上のためにも引き返すことをお勧めする。

 

カテゴリやプロフィールを見てもらえると大体分かると思うが、私はジャニオタである。
二次元と共に生きてきた私が、ジャニ―ズにハマったのが高3の時。それを機に、久しぶり(恐らく小4、5年時以来)に音楽番組を定期的にチェックするようになって、自然に女性アイドルを観る機会が増えた。
幼少期にモーニング娘。全盛期が到来していた事から、女性アイドルに憧れを抱いていた時期もあったので、偏見は特になく、もう少し可愛かったらアイドルになれたかなぁ、と思いながら、彼女たちを観ていた。

 

1つ目の転機となったのは、推しとの出会いである。きっかけは、当然のようにジャニーズ、というか自担だった。
実は、私には2人推しがいる。1人は「関ジャニの仕分け∞」がきっかけで知った。彼女については2つ目の転機について記す際に詳しく語る。

そして、卒業発表した推し―NMB48の市川美織ちゃんを知ったのは、「村上マヨネーズのツッコませていただきます!」という番組がきっかけだ。第一印象は「変わった子だなぁ笑」だった。レモンになりたいって、どういうこと?みたいな。だけど、自担が勧めるパスタを「おいしゅうございます」と言いながら食べる様子が可愛くて、印象に残った。幸せそうな表情に嘘がなさそうで、素直な良い子だなぁ、とも思った。
それからは、美織ちゃんももう1人も、テレビに出ていたら目で追うようになった。というか彼女たちばかり見ていた。毛色の全く異なる2人だったけれど、いつでも笑顔で全力でパフォーマンスをしている事、ダンスがわりと上手である事は共通していると感じる。私がアイドルに何を求めているのか、ちょっと分かった気がする。

 

2つ目の転機となったのは、2015年の総選挙。テレビでは見ていなかった(理由は忘れた)けど、Twitterで結果を知ってショックを受けた。
もう1人の推し―SKE48の須田亜香里ちゃんの選抜落ち。
詳しくは覚えていないけれど、確かその前は10位だった。その事もあって、AKB48の選抜にも入る事が多かった。今年もそうだと思っていた。だが、現実は甘くなかった。
その1年、彼女をテレビで見る機会ががっつり減った。それはもう分かりやすく。歌っているAKB48をどんなに目をこらして見つめても、彼女はいない。さらに、関ジャニの仕分け∞も既に終了していた。SKE48としてTVに出てはいたと思うので全く見る機会がない、というのはなかったはずだけど(この年の48関連の記憶はあまりないので、諸々間違っていたら申し訳ない)。
推しのいないAKB48は、私にとって楽しめるものではなかった。AKB48自体は関係ない、完全に私の問題なのだが。推しがいないだけで、追う対象がないだけで、こんなに味気ないものになってしまうのか。

そんな2015年を越えて、私は1つ決断をした。
「次の総選挙では推しに投票しよう」
投票方法すらよく分からなかったし、2人推しがいる以上それぞれに1票ずつ、が限度ではあるが(大学の授業+アルバイト+ジャニオタ+映画館巡りが趣味+二次元もフィギュアスケートも見たい、的な生活で、お金も時間も足りなかったのだ)、その1票だって無いよりはマシである。何より、投票すれば私の後悔が減る。何もせず、虚しい思いをするのはもうコリゴリだ。

 

2016年総選挙、投票方法を調べに調べ(2人のTwitterアカウントをフォローしたのもこの辺りだったと思う)、会員サイトから投票出来る事を知った。CDを2枚買わなくてもいいのか、これはありがたい。とりあえず、SKEメールとNMBメールに登録して、1票ずつ投票した。これは登録したメンバーから定期的にメールが来る、というサービスだ。亜香里ちゃんからは1日に2,3通、美織ちゃんからは3日に1通くらいのペースでメールが来た。最初はネットで使ってる名前で登録していたけれど、メールに登録した名前が入る事を知ってすぐ本名に変えた。1ヵ月で解約するくせに、何だかんだで満喫している辺りがせこいな、と自分でも思う。
そして、迎えた総選挙開票日。母方の実家に帰るために移動していて、テレビではまたしても見れなかった。1位と2位は何故かワンセグで観ていた父が教えてくれたけれど、それ以外は教えてくれなかったので、推しの順位とコメントはTwitterで確認した。
亜香里ちゃんは7位だった。神7*1入りだ。嬉しかった。これでまた彼女をTVで沢山観る事が出来るのだ。後悔しようがない、私としては最高の結果である。
だが、一筋縄ではいかないのが人生である。今度は、美織ちゃんが圏外となってしまった。それも、81位。本当にあと一歩だった。せめてもう少し投票出来れば…と思ったが、先述の通り48系に割けるお金は多くなかった。これが、限度である。NMBのシングル表題曲選抜に彼女が入る事がなくなり、当然TVで見る機会も減った。こんなに頑張っている子が、しかもそれなりに知られている子がどうして、とどうしても考えてしまうけれど、頑張っていない子なんて1人もいない。頑張りが100%報われる事はないのだ。致し方ない。
それでも、彼女は強かった。復活を誓って、さらに努力していた。Twitterとインスタグラムを観ているだけでも分かる彼女の頑張りが、報われる事を願ってやまなかった。

 

2016年の紅白選抜も、2人共に投票した。うちにあるTVは2台ともネットに繋がらないのだが、家族共用のレコーダーが新調された事で、そのレコーダーを経由すれば何とかネットに繋がる様になったので、スマホと合わせて2人共に投票出来た。中間発表の時点で2人共出場が決まった時には心底ホッとした。2人共が笑顔になっている様子を見たい。ただそれだけを願っていた。
大晦日、紅白歌合戦本番。1曲目歌唱後の順位発表。亜香里ちゃんは13位、そして美織ちゃんは10位だった。飛び跳ねて喜んだ。美織ちゃんは驚いて、泣きそうになりながらも笑っていた。亜香里ちゃんも笑っていた。2人共が笑っていた。私の願いは、ついに叶ったのだ。

 

数ヵ月後の2017年総選挙。私は再びSKEメールとNMBメールに会員登録した。願いを何度でも叶えたかったからだ。就活中だった事もありかなりギリギリではあったが、また2人に1票ずつ投票した。亜香里ちゃんからは大体1日に2,3通メールが来た。美織ちゃんからは、1日に1通来た。失敗続きの就活ですっかり心が折れていた私は、このメールと亜香里ちゃんの本に救われた。自担に割く時間も取れない中、2人からのおはよう、お疲れさま、おやすみ、はまさに生きる希望だった。アイドルに救われて生きているなと、つくづく思う。
当日は初めてTVで見た。美織ちゃんは61位だった。目標よりは低かったが、見事に復活を果たしたのである。彼女の晴れやかな笑顔が、何より嬉しかった。
ちなみに、亜香里ちゃんは6位だった。2年連続神7。スピーチもすごくよかった。初めて亜香里ちゃんを観た母と妹は、「笑顔が可愛いね」とか、「本の帯に「ブス」は酷い」などと言っていた。私は泣きそうになっていた。2016年と違い、その後の選抜にもちゃんと呼ばれているのがまた嬉しかった。彼女が頑張った結果である。今年は何位に入るだろうか。順位がどうであれ、亜香里ちゃんが最後に笑える結果であれば良いな、と思う。

 

渡辺麻友ちゃんが卒業して、指原莉乃ちゃんも総選挙にはもう出ない、と話していて。麻友ちゃん以外にも何人か卒業を発表した。私は、年齢順的に亜香里ちゃんの卒業が先だと勝手に思っていたので、次の総選挙にも出るって言ってたし、もう少し先かな、メール登録するの楽しみだな、と暢気に考えていた。2017年紅白選抜に美織ちゃんが入っていない事に不満を漏らしつつ、来年はまた2人共出られたら良いな、と思っていた。
私は忘れていたのだ。アイドルの卒業は年齢順ではなく、本人が思うタイミング次第だということを。先に卒業を決断したのは、美織ちゃんだった。

 

これから、卒業まで、そして卒業してから、私はどういう形で美織ちゃんを応援するのか、正直分からない。卒業を発表してから慌てて握手会に参加する、というのも(私に限っては)卑怯な気がするので、ライブを観る機会があれば良いなぁ、とうっすら思ってはいる。グロが苦手なので、主演映画を観に行くのは無理かもしれない。最後まで貢献度の低いファンである。それでも、気に掛ける事は罪ではないと思っているので、まぁお金と時間と相談しつつ、無理ない程度に応援していく事になるだろう。来年からは社会人になるので、お金の面では今よりどうにかなるかもしれないし。

 

改めて、市川美織ちゃん。卒業発表お疲れさまでした。おめでとう。卒業までの日々も、卒業してからの日々も、美織ちゃんにとって幸せなモノになりますように。心から祈っております。

*1:神7は初代だけだ!という解釈をする方も多いらしいが、彼女の著書の帯にも神7入りと書いてあったので、まぁこういう認識で良いのだろうと思う